メニュー

脂肪肝

【院長警鐘】「健康診断で脂肪肝と言われた」を放置していませんか?実は心臓病・脳卒中の「時限爆弾」かもしれません。

 

なぜ脂肪肝だと治療しないといけないのですか?

Answer: 放置すると肝臓癌だけでなく、心筋梗塞のリスクが倍増します。

「脂肪肝=ちょっと太っているだけ」と軽く考えている方が非常に多いのですが、これは大きな間違いです。 脂肪肝は、肝臓に中性脂肪が過剰に蓄積している状態ですが、実は「肝臓だけの病気」ではありません。肝臓に脂肪がたまると、そこから悪玉物質が全身に放出され、全身の血管で動脈硬化を急速に進行させることが分かっています。

かつては「お酒を飲む人の病気」と思われていましたが、現在問題となっているのは、お酒を飲まないのに発症する「非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)」です。 研究によると、脂肪肝のある方は、ない方に比べて心血管疾患(心筋梗塞や狭心症など)で死亡するリスクが高いことが報告されています。つまり、脂肪肝を治療することは、将来の心臓発作や脳卒中を防ぎ、あなた自身の命を守ることに直結するのです。 沈黙の臓器である肝臓が悲鳴を上げる前に、そして血管がボロボロになる前に、早期の介入が必要です。

Q2 脂肪肝になるとどんな症状が出ますか?

Answer: 恐ろしいことに、進行するまで自覚症状はほぼありません。

これが脂肪肝が「サイレントキラー(静かなる殺し屋)」の入り口と呼ばれる所以です。 肝臓は予備能力が高く、多少のダメージでは痛みや不調を出しません。かなり進行してから、あるいは肝硬変に近づいて初めて「なんとなく体がだるい」「疲れが取れない」「お腹が張る」といった症状が出ることがありますが、その段階ではすでに病状が悪化しているケースが少なくありません。

「症状がないから大丈夫」ではなく、「症状がないうちに治す」ことが鉄則です。 会社の健康診断や人間ドックで、肝機能の数値(AST、ALT、γ-GTPなど)の異常や、超音波検査での脂肪肝を指摘された時点が、治療を開始するベストなタイミングです。 「来年の検診まで様子を見よう」とは考えず、指摘されたらすぐに私たち専門医にご相談ください。

Q3 脂肪肝の原因はなんですか?

Answer: お酒を飲まない人でも、過食・運動不足・肥満で発症します。

脂肪肝には大きく分けて2種類あります。一つはアルコールの飲み過ぎによる「アルコール性脂肪肝」。もう一つは、お酒をあまり飲まないにも関わらず発症する「非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)」です。 近年急増しているのは後者で、その背景には「メタボリックシンドローム」が強く関与しています。

具体的な原因としては以下の通りです。

  • 食べ過ぎ: 消費カロリー以上の食事摂取(特に糖質と脂質の摂りすぎ)。
  • 運動不足: 筋肉量が減り、脂肪が燃焼されにくい体質になる。
  • 肥満: 内臓脂肪が増えると、肝臓にも脂肪がつきやすくなる。
  • 無理なダイエット: 急激に痩せると、飢餓状態と勘違いした体が肝臓に脂肪を溜め込むことがあります(低栄養性脂肪肝)。

つまり、脂肪肝は不適切な生活習慣の「通知表」のようなものです。原因を取り除くことで、肝臓は驚くほど回復する力を持っています。

Q4 脂肪肝はどのように診断しますか?

Answer: 血液検査と腹部超音波検査で、痛みなくすぐに判定できます。

診断の基本は、侵襲(体への負担)の少ない検査から行います。

  1. 血液検査: 肝臓の細胞が壊れた時に出る酵素(AST、ALT)や、胆道系の酵素(γ-GTP)などをチェックします。また、血小板数は肝臓の線維化(硬くなること)の進行度を推測する重要な指標になります。最近ではFIB-4 indexという計算式を用いて、肝臓が硬くなっていないかを簡単に推測できるようになりました。
  2. 腹部超音波検査(エコー): 肝臓に脂肪がたまっていると、超音波画像で肝臓がキラキラと白っぽく光って見えます(明度の上昇)。また、腎臓との色の対比(肝腎コントラスト)を見ることで診断します。痛みは全くありません。

さらに詳しい検査が必要な場合は、CTやMRI、あるいは肝臓の硬さを測る特殊な検査機器(フィブロスキャンなど)を用いることもあります。 当院では、ガイドラインに基づき、まずは負担の少ない検査で的確にリスクを評価します。

Q5 脂肪肝が将来肝硬変になると聞いたのですが本当ですか?

Answer: 本当です。「単なる脂肪肝」と侮ると静かに肝硬変へ進行します。

かつては「お酒を飲まない脂肪肝は放置しても大丈夫」と思われていましたが、その常識は覆されました。 非アルコール性脂肪性肝疾患(NAFLD)の中には、炎症を伴い、徐々に肝臓が硬くなっていく「非アルコール性脂肪肝炎(NASH:ナッシュ)」という怖いタイプが存在します。 脂肪肝の方の約10〜20%がこのNASHであると言われており、放置すると5年〜10年という長い年月をかけて「肝硬変」、さらには「肝細胞がん」へと進行する可能性があります。

肝硬変になってしまうと、元の柔らかい肝臓に戻すことは極めて困難です。 しかし、脂肪肝やNASHの早い段階で治療介入できれば、肝臓を元の健康な状態に戻すことは十分に可能です。 「肝硬変なんて自分には関係ない」と思わず、将来の自分のために今行動を起こしましょう。

Q6 脂肪肝の治療にはどのようなものがありますか?

Answer: 特効薬に頼る前に、食事と運動が最強かつ必須の治療法です。

脂肪肝治療の土台は、薬ではなく「生活習慣の改善」です。これはガイドラインでも強く推奨されています。 具体的には、現在の体重の**「7%の減量」**を目標にします。例えば体重70kgの方なら、約5kgの減量です。この7%の減量を達成すると、肝臓の脂肪が減り、炎症も改善することが科学的に証明されています。

【すぐにできる治療(生活習慣改善)のポイント】

  • 糖質を控える: 甘いジュース、お菓子、果物の摂りすぎに注意し、夕食の炭水化物を少し減らす。
  • タンパク質を摂る: 筋肉を落とさないよう、肉・魚・大豆製品をしっかり食べる。
  • 有酸素運動: ウォーキングや軽いジョギングを1日30分以上、週3回以上行う。
  • 筋力トレーニング: スクワットなどで大きな筋肉を鍛え、基礎代謝を上げる。

これらは、高血圧や糖尿病の改善にもつながり、動脈硬化予防の「一石三鳥」の効果があります。当院では栄養指導も行っておりますので、無理なく続けられる方法を一緒に考えましょう。

Q6 脂肪肝の治療にはどのようなものがありますか?

Answer: 特効薬に頼る前に、食事と運動が最強かつ必須の治療法です。

脂肪肝治療の土台は、薬ではなく「生活習慣の改善」です。これはガイドラインでも強く推奨されています。 具体的には、現在の体重の「7%の減量」を目標にします。例えば体重70kgの方なら、約5kgの減量です。この7%の減量を達成すると、肝臓の脂肪が減り、炎症も改善することが科学的に証明されています。

【すぐにできる治療(生活習慣改善)のポイント】

  • 糖質を控える: 甘いジュース、お菓子、果物の摂りすぎに注意し、夕食の炭水化物を少し減らす。
  • タンパク質を摂る: 筋肉を落とさないよう、肉・魚・大豆製品をしっかり食べる。
  • 有酸素運動: ウォーキングや軽いジョギングを1日30分以上、週3回以上行う。
  • 筋力トレーニング: スクワットなどで大きな筋肉を鍛え、基礎代謝を上げる。

これらは、高血圧や糖尿病の改善にもつながり、動脈硬化予防の「一石三鳥」の効果があります。当院では栄養指導も行っておりますので、無理なく続けられる方法を一緒に考えましょう。

Q7 脂肪肝の薬には何がありますか?

Answer: 合併する生活習慣病の薬が、肝臓を守る鍵になります。

現時点では、「脂肪肝そのもの」を適応症として承認された特効薬は日本ではまだ少ないのが現状です。しかし、脂肪肝の背景にある糖尿病、脂質異常症(高コレステロール)、高血圧などを治療する薬が、結果として肝臓の脂肪を減らし、炎症を抑える効果があることが分かってきています。

患者様の病態に合わせて、以下のようなお薬を選択します。

  1. ビタミンE(ユベラなど): 抗酸化作用があり、NASH(炎症を伴う脂肪肝)に対して肝機能の改善や組織の改善効果が認められています。
  2. SGLT2阻害薬(糖尿病治療薬): 尿から糖を出すお薬ですが、体重減少効果や肝機能改善効果が報告されており、糖尿病を合併している脂肪肝の方によく使用されます。
  3. GLP-1受容体作動薬(糖尿病治療薬): 食欲を抑え、体重を減らす効果が高く、肝臓の脂肪沈着を改善する効果が期待されています。
  4. スタチン系・フィブラート系薬(脂質異常症治療薬): コレステロールや中性脂肪を下げるお薬です。動脈硬化性疾患予防ガイドラインでも、脂質異常症を合併する場合には、心血管疾患の予防効果も含めて使用が考慮されます。

「薬を飲むのは怖い」と思われるかもしれませんが、適切な薬は肝臓を守り、将来の脳梗塞や心筋梗塞を防ぐ盾となります。自己判断せず、専門医と相談して最適な治療方針を決めましょう。

参考文献: NAFLD/NASH診療ガイドライン2020. 日本消化器病学会・日本肝臓学会

文責:青葉おおしお総合クリニック 院長 大塩 博

HOME

▲ ページのトップに戻る

Close

HOME

AIチャットおおしおクリニックに質問